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よくわかる北朝鮮旅行2016年5月 by 神谷奏六

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北朝鮮人旅行ガイドに聞いてみた 〜拉致、慰安婦、南北統一・・・北朝鮮の外交問題についてどう思うか?〜

今回は一番シビアな問題に対する、北朝鮮人の認識を聞いてみました。
拉致問題、慰安婦問題、南北朝鮮統一、米韓合同軍事演習について、平壌市民はどう思っているのか?インタビューです。



※こちらも、1人の北朝鮮人の旅行ガイド(30代・女性)の個人の意見であり、北朝鮮人の総意ではありません。






1.拉致問題について

Q:「北朝鮮による、日本人拉致問題についてはどのように捉えているのですか?」

A:「まず、拉致問題が本当にあったのかどうかが不明なのですが・・・。拉致問題については2004年の平壌宣言の合意で解決されたと思っています。」

Q:「平壌宣言では、金正日総書記が拉致の事実を認め、北朝鮮側も前向きに協力して調査する、というところまで合意していて、解決とするとはお互いにしていません。その点についてはどう思いますか?」

A:「そうかもしれませんが、数十万人の従軍慰安婦の問題が解決していないのに、数十人の拉致の問題でいつまでも引っ張るのは、日本側がおかしいと思う。」

→拉致問題は実際にあったこと、それに北朝鮮政府が関与していたこと、今後、北朝鮮政府が前向きに調査すること、まで約束されていますが、調査の進展はありません。

このガイドは平壌在住の知識層で新聞や北朝鮮国内の文献は勉強している方の人ですので、これら国民には全て隠されているようです。




2.従軍慰安婦問題について

Q:「従軍慰安婦問題については、その証拠は全てねつ造であったことは日韓双方で認めていて、日本人による強制連行があったという証拠はありません。それにも関わらず、安倍首相は南朝鮮の朴大統領に「戦時中の数々の過ち」に対して謝罪をし、今後はお互いに言及しないことを約束しました。これに対しては、どう思っていますか?」

A:「朴大統領は終わったと思っている。(従軍慰安婦問題も、南北朝鮮の統一も)全く期待できない。」


→従軍慰安婦問題についての日本と韓国の話し合いについても隠されているようでした。





3.南北朝鮮統一について

Q:「北朝鮮の人は、南北朝鮮は統一して欲しいと思っているのですか?」

A:「統一してほしいと思っています。」

Q:「それはなぜですか?」

A:「南北併せて1000万人の離散家族がいます。これは大きな問題です。」

Q:「統一できない原因は何だと思いますか?」

A:「大国の干渉だと思います。アメリカは朝鮮半島が欲しいから、いつまでも朝鮮と南朝鮮に干渉してきます。これが原因だと思います。」

Q:「北の経済が悪いから、韓国が統一に乗り気ではないという説がありますが、これについてはどう思いますか?」

A:「その説はよく聞きますが、それは韓国の政策として間違っていると思います。朝鮮(北朝鮮)の経済が悪くても統一を目指すべきだと思います。」

Q:「韓国では韓国統一省を作り、南北統一の準備を進めていますが、難航しています。その理由は何だと思いますか?」

A:「南朝鮮(韓国)国内では韓国統一省は『従北』として批判されています。だから動きが鈍いのだと思います。」

Q:「韓国は、北朝鮮をどのように見ているという認識ですか?」

A:「南朝鮮は朝鮮(北朝鮮)について、悪いイメージを海外に植え付けようとしています。例えば、板門店に北から訪問すると自由に見学できますが、南から訪問すると入場時に『この先で何があっても文句を言いません』という文書に署名をさせられます。これでは北朝鮮のイメージが悪くなります。」


→ここはかなり複雑な要素がからんでいる問題なのですが、一応一本筋が通っているように感じました。

一番深刻な経済格差・文化格差については、北朝鮮の人はどれだけ格差があるかについて隠されているので、この程度の認識になるのだと思います。






4.米韓合同軍事演習について

Q:「米韓合同軍事演習について、どう思いますか?」

A:「アメリカはいつも危機を煽る。このようなことはやめてほしい。」

Q:「軍事演習の内容についてはどのように思いますか?」

A:「今年の合同軍事演習の中で『斬首作戦』『平壌上陸作戦』という名前のものがあった。これは残酷すぎる。許せないと思う。金正恩第一書記のオフィスを狙う作戦も入っていたという。これには国民全員が怒っている。」

Q:「『斬首作戦』などについては、北朝鮮政府は国内外に向けてそのように報道していますが、アメリカと韓国は両国ともそのような作戦はないと発表しています。

また、そのような作戦があったことを示す文書や証言などの証拠もない状況です。

したがって、北朝鮮以外の国ではそのような報道はありません。これについてはどう思いますか?」

A:「それはその日本の報道が誤りです。日本の新聞やテレビなどの報道はかなり偏っています。神谷さんもよく勉強している方だと思いますが、もう少し正確な情報をもとに勉強した方がよいと思います。」

Q:「北朝鮮政府の報道が誤っているという可能性についてはどう思いますか?」

A:「これは誤っているということはありませんよ。政府の公式発表ですから。」


→この話をしている時は、ガイドの目は真剣そのものでした。

おそらくガイドが私たちをウソで洗脳しているようにはとても思えませんでしたので、これについては、完全に情報統制が成功しているようでした。

政府公式発表がいかに信用されているかもよく伝わりました。


拉致問題、南北朝鮮統一、北朝鮮と韓国の外交について学ぶならこちらの本がいちばんよくわかります。
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