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よくわかる北朝鮮旅行2016年5月 by 神谷奏六

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北朝鮮がわかる本 「マンガ 金正恩入門-北朝鮮 若き独裁者の素顔」

金正恩の狙い、やりたいことなどを知るために最初に読むのに一番オススメなのが、この本「マンガ 金正恩入門-北朝鮮 若き独裁者の素顔」です。

何が、どうよかったのかを解説します。




1.金一族の暮らしのぶっ飛びっぷりがわかる

金正恩の身の上のこと以上に、読み物としてはこの点が一番おもしろかったです。


北朝鮮に旅行に行くと、平壌の人(=身分制度の最上流階級の人)と話しているだけでは農民とのギャップがわかりませんし、ましてや独裁者の暮らしなんて全然わかりません。


また、北朝鮮に行って、平壌在住の現地ガイドに「金正恩を尊敬していますか?」と聞くと、「はい。金日成主席、金正日総書記と同じように尊敬しています。」と言います。

いろんな角度から質問してみると、国の英雄として教えられ続けているのでどうもこの思いは本気のようなのです。

しかし、貧困にあえぐ農民はどう思っているのか?本当に歴史上の(北朝鮮の人が知る限りでは)最高の英雄・金日成と同じように皆が尊敬しているのか?はわかりません。


その点、この本には金正恩をはじめ、一族の豪遊っぷりがどれだけぶっ飛んでいるか、そしてそれらにどれだけ農民が怒っているか、ドン引きしているかがわかりやすく書いてあります。

金正日がかわいがっている妻に対しては側近も全員チヤホヤするが、飽きちゃった妻は病気になってもほっぽらかしとか、金正恩は小さい頃からいかにわがまま放題かとか、金正恩の年に1回の誕生日には金正日の側近が総動員で世界中をまわってウン億円分の誕生日プレゼントのおもちゃを毎年必ず買ってきて、そのタイミングで前年のプレゼントは全て捨てるとか、そんな話がなまなましく書いてあります。





2.なぜ金正恩だったのか、がわかる

2010年頃にかけて、先代である金正日の体調が悪い、との報道が報じられたとき、北朝鮮の後継者は誰になるのか、というニュースが同時に飛び交いました。

その際に最初は金正日の長男・金正男(ジョンナム)、あるいは金正恩の兄・金正哲(ジョンチョル)が有力との報道が多かったです。


ニュースだけ見ていると、そりゃ世襲なんだから普通にやれば長男に継がせるし、別れた妻の息子に継がせるのが嫌なら、そのあとで男の子を二人生んだ高英姫(コ・ヨンヒ)の上の子供である金正哲に継がせそうなものですが、「なぜ金正恩だったのか?」が、言い換えると「いつ、何が金正日の個人的なお気に入りになるに至るきっかけだったのか?」、が時系列で詳細に書かれています。





3.金正恩が何をしたいのかがわかる

北朝鮮のニュースを見ているだけだと、次はミサイルを飛ばしてくるのか、次は核実験を進めて来るのか、はたまたサイバー攻撃なのか、「予想がつかなくて、ただ不気味」くらいの感想しか持てません。

戦争をしたいのか、経済援助がほしくてやっているのか、韓国を牽制しておきたいのか、来る時のために演習をしたいのか、やけくそでやってるだけなのか、それもニュースを見ているだけだとわかりません。


歴史を調べていくとわかりますが、北朝鮮のトップは、歴代全て、大学時代に軍事を学びます。

この本を読んでも、金正恩もスイスでバスケ三昧の生活を楽しんで、スイスの学校を中退して北朝鮮に戻ってきた後、平壌の大学で軍事を学んでいます。

しかし、先代の金正日、先々代の金日成と違うのは、金正恩が専攻して学んでいるのはスパイ戦なのです。


ネットで北朝鮮旅行のことを調べていると、北朝鮮旅行では主体思想塔や戦争博物館の他に、平壌の小学校を回って北朝鮮の教育レベルの高さをアピールしてくるとか、農村を回って飢餓から立ち直った北朝鮮をアピールしてくるとかの情報があります。

しかし、今、北朝鮮に旅行に行くとガイドが最も熱心に案内するのは、2014年に金正恩の肝いりで建てられた「平壌科学技術殿堂」であり、平壌市内で最も開発が進んでいる場所は、国内の優秀な科学者に住ませて研究させる「未来科学者通り」という研究都市なのです。


ということは、この「マンガ金正恩」を読み、北朝鮮旅行に行って街をみた限りでは、金正恩が国内政策で最も強化したいのは(農業とか自然災害対策とかそんなのではなく)科学技術力なのかな?とか予想ができるようになります。

金正恩の経歴や考え方をもとに分析すると、サイバー攻撃は他国への攻撃が目的、一方で核実験やミサイルは交渉テーブルで資金援助・食料援助を引っ張りだすのが目的・・・なのかな?とか予想ができるようになります。



マンガなので読みやすく、ニュアンスが伝わりやすいのもよいです。

しかしそれ以上に、長年北朝鮮の実態を調べ、発信し続けて来た著者の豊富な情報により、それぞれの行動が具体的に、しかも「裏付けがある確かな情報」と「噂ベースの情報」に分けて、読み手の頭に整理して入れやすいように書いてあるので、その点でもオススメです。
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