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よくわかる北朝鮮旅行2016年5月 by 神谷奏六

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北朝鮮の観光スポット 板門店に北側から行く(3)いよいよ軍事休戦委員会本会議場へ

北朝鮮の観光スポット 板門店に北側から行く(3)いよいよ軍事休戦委員会本会議場へ

北朝鮮側ならではの観光スポット、停戦会議場と休戦会議場(停戦協定が調印された建物)を見学したら、次はいよいよ軍事休戦委員会本会議場です。




1.軍事休戦委員会ができた背景

ジャーナリスト・池上彰氏の著書「そうだったのか! 朝鮮半島 (そうだったのか! シリーズ)」には、朝鮮戦争の停戦協定の内容や、朝鮮戦争の停戦後の南北朝鮮の交渉のやり方などについてもまとめています。


朝鮮戦争の休戦協定は、

「いったん、当面の領土を決めること」
「どちらかが不意打ちで攻め込んで、急に再戦にならないようにすること」
「話し合いを継続できるようにすること」
「双方の国民の人権の確保」

などを狙いに作られました。


よって、休戦協定の主な内容は、

・南北を分断する軍事境界線を設ける
・その境界線は、停戦当時(1953年7月27日当時)の双方の前線が対峙しているライン上とする
・緩衝地域を設けるために、軍事境界線の南北2kmは非武装地帯する
・「帰りたい」と言っている全ての捕虜を、妨害することなく返す
・敵対行為の禁止
・板門店に軍事休戦委員会を設ける

などです。


「帰りたいと言っている全ての捕虜を妨害することなく返す」については、

「『韓国に捕まって捕虜になったが、もう北には帰りたくない』という北朝鮮人捕虜は、北に返さなくてよい」

という意味なので、金日成はこれに反対し続けていましたが、最後は妥協しました。


そして、「話し合いを継続できるようにすること」という目的を達成すべく、この停戦協定にのっとって、以後、北朝鮮と韓国の軍部どうしの話し合いや、双方の見張りはこの「軍事休戦委員会本会議場」にて行われることになります。



2.軍事休戦委員会本会議場

私たちと、北朝鮮の現地観光ガイドと、軍人が乗ったバスが、本会議場があるエリアの駐車場に止まると、そこからは徒歩で移動です。

軍事休戦委員会本会議場があるエリアには屋根が白い建物と、青い建物が横に並んでいて、白は北朝鮮の、青は国連軍の(現地の北朝鮮人の軍人の説明では「アメリカの」だそうですが)建物です。

この白と青の全ての建物の中心を結んだラインが軍事境界線になっていて、全ての建物は手前半分は北朝鮮、奥半分は韓国の領土に位置しています。


この中の軍事休戦委員会本会議場は、韓国側からも、北朝鮮側からも入れて、建物の中であれば自由に移動できます。

(したがって、この建物の中に限り、ですが北朝鮮側から韓国へ、あるいは韓国側から北朝鮮へ入ることができます。)



北朝鮮と韓国の軍部どうしで話し合いをする際は、ここで軍事境界線をはさんで向かい合ってテーブルにつき、話し合いを行うそうです。


ここにくる観光客については、北朝鮮側からの観光客と、韓国側からの観光客は交互の入るそうですので、中で観光客同士が鉢合わせ、ということはありません。

どちら側からの観光客がいる時でも北朝鮮軍と韓国軍の両方の軍人が建物の中で見張っています。


北朝鮮側から入った私たちは、建物の中でゆっくり見学したり写真を撮ったりしていたら、どうやら制限時間オーバーになったらしく、奥に立っていた2人の韓国軍の軍人が、怖い目をしてこっちに歩いてきました。

これはけっこう怖かったので、さっさと建物を後にしました。


軍事休戦委員会のある建物の向こうは韓国軍の駐在する建物があり、韓国軍の軍人の姿が見えます。



北朝鮮の軍人ガイド曰く、

「その後、アメリカは停戦協定文を守らず、関係ない国の人を交渉テーブルにつかせるなどしており、朝鮮側は『それは犯罪だ!』と怒りを表明している。

軍事協定管理委員会がなきものになり、核戦争の危機を招いている。」

と言っていました。


そして最後には、

「(休戦協定の調印の際に忘れて行った)アメリカの旗は色あせたが、アメリカの戦争策動は今も変わらない。」

「次にアメリカが戦争を仕掛けて来たら、停戦協定で勘弁してやることはない。全滅させてやる!」

と解説を締めくくっていました。





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