忍者ブログ

よくわかる北朝鮮旅行2016年5月 by 神谷奏六

Home > ブログ > 北朝鮮旅行 > 今、北朝鮮旅行に行く価値(1)変わってしまう可能性が高い国の、変わる前を見るという価値

今、北朝鮮旅行に行く価値(1)変わってしまう可能性が高い国の、変わる前を見るという価値

私は北朝鮮に行くのは今回が初めてですが、中国には何回も行っています。
その過程で、中国観光で見るものの大きな変化がありました。


初めて中国に行ったのは1999年に北京・西安・上海、次に行ったのが2010年で北京でした。

その間、2008年に北京オリンピックがありました。


最初に北京に行った時、街に走っている乗り物はほぼ自転車で、テレビや本で紹介されている中国の町並みも大きな通りの車道は自転車で溢れていて、信号が青に変わると大量の自転車の群れが一斉に走り出して、それがすごい迫力、見たいなものでした。

次に11年後に北京に行った時は、街に走っている乗り物の大半は自動車になっていました。

自転車も日本と比べれば多いのですが、それよりも圧倒的に自動車が多く、その風景は様変わりしていました。

道も、最初に行った際は舗装されていない道が多く、でこぼこでゴミだらけ、次に行った際はほとんどの道が前年のオリンピックに間に合わせるために作ったばっかりだったのか、綺麗にコンクリートで舗装されていて、ゴミも大幅に減っていました。

最初に行った際はまだ冷戦終了から10年も建っていなかったので、社会主義国の独裁国家バリバリで、町中には毛沢東の肖像画が飾られていて、毛沢東の絵が入ったライターや、毛沢東の絵の絵はがきばかり並んだ棚や、毛沢東の絵がくっついたキーホルダーがほとんどあらゆる店で見られました。

次に行った時は、だいぶ資本主義っぽくなっていて、セブンイレブンもマクドナルドもだいぶ増えていて、毛沢東はなかなか見つけられないくらいに大幅に消えていました。

最初に行った時は、北京市内の売店はほとんどが暗い感じでしたが、次に行った時はどこの店内も明るい感じでした。


オリンピックで経済が発展するとか、オリンピックの時に交通インフラが整備されるとか、オリンピックの前はどの都市も「ゴミのポイ捨て禁止条例」みたいなことをして街を綺麗にするとか言います。

社会主義国の資本主義化で経済が活性化して店が増えるとか、西側から物が入って来るので商品のバリエーションが増えるとか、過去の独裁者の個人崇拝が薄まるとか言います。

それを生で見たり、テレビで言われない様々な変化を知ることができるのです。



昨年、キューバに行きましたが、キューバ危機以来の西側諸国からの経済制裁で車や農薬が入ってこなくなり、街を走っているのは1950年代以前のクラシックカーのアメ車ばかり、とかつては言われていました。

しかし、昨年(2015年)にキューバに行ってみると、確かにアメリカのクラシックカーは多いのですが、首都のハバナの市街地で全ての5割程度、空港では1〜2割で、あとは中国の車が多い、という感じでした。

これを見ると、キューバもアメリカとの国交断絶はもう限界に来ているのかな、とか、中国の自動車生産台数が増えると、車が少ない国へは特に中国の車の比率が増え、中国の影響度が高まるのかな、とか、考えることができます。

キューバの食事はおいしくない、と言われますが、キューバに1週間滞在して1度だけ、びっくりするほど旨いメニューに出会いました。


それは、生野菜サラダです。

田舎の農場隣接のレストランで食事をしたのですが、朝採れの野菜を昼にサラダで出してくれました。

後で調べたら、キューバはキューバ危機以来、農薬が輸入で入ってこなくなり、ほとんどの野菜はオーガニック野菜だそうです。

ドレッシングもないので、塩・胡椒・酢・オリーブオイルがレストランのテーブルの上にあって、客は自分の好みでこれを新鮮な生野菜サラダにかけて食べるのですが、これが素材の味が生きてすごく旨いのです。


キューバは私たちが行った直後に、現在のトップ(事実上、独裁)であるラウル・カストロとオバマ大統領が歴史的な会合を開きました。

近いうちにアメリカ製の製品が入って来るようになったとき、クラシックカーの比率がどうなっているのか?中国はどう動くのか?あの旨い生野菜サラダは変わるのか?独裁国家にありがちな携帯とインターネットが全然つながらない状況は改善されるのか?、などを次に行った時に見ることもできます。


ソ連に行ったことがある人に聞くと、ソ連崩壊前のソ連は街中の店が物不足で、店はどこも真っ暗で、棚はスカスカなのにお客さんは商品の奪い合いだと言います。

しかし私が去年ロシアに行った際はそんなことはなくて、店は西側にもありそうなおしゃれで綺麗な店が多く、お客さんも静かに買い物を楽しんでいました。

また、ソ連崩壊で、レニングラードがサンクトペテルブルクに名前を変えたり、スターリングラードがヴォルゴグラードに名前を変えたりしました。

その流れなのか、私がこれまで行った社会主義国の中で、ロシアは唯一、過去の独裁者の肖像画が町中に飾られまくって「いない」国です。

そして、資本主義化した中国ではインターネットはつながり(見れないサイトは多いが)、マクドナルドもセブンイレブンも増えましたが、ロシアはネットはつながるもののマクドナルドとセブンイレブンはほとんどありません。

これもソ連が崩壊する前に行った人であれば、昔のソ連と今のソ連の変化を楽しんだり学んだりできますし、10年後にロシアに行ったら、また今のロシアとの変化を楽しめると思います。


そして、北朝鮮もこのところ実際に、少しずつですが変化をしてきています。

ジャーナリストの池上彰氏は、著書「新・戦争論 僕らのインテリジェンスの磨き方 (文春新書)」の中で、以下のように平壌の実態を紹介しています。



以下、著書より引用
私は、2007年と2012年の二回、北朝鮮に行ったのですが、五年で平壌の風景は大違いでした。

2007年は平壌市内の火力発電所も運転が止まっていて、電気がなく真っ暗でした。
自動車も走っていないし、何もなかった。

ところが二年前(筆者注:2012年のことです)に行ってみると、火力発電所は煙をもくもくと出しているし、電気はまだ不足しているものの、街灯などもできていて、何と信号機までありました。
それまでは交通整理のお姉さんが交叉点に立っていたのに。
以上、著書より引用


今回の北朝鮮の旅行に行って、街のど真ん中にある火力発電所が黒煙を派手に吐き出している風景や、信号機をみてきました。

北朝鮮も、途上国丸出しのイメージが強いですが、5年もあれば大きく変わるのです。


私がこれまでに行った社会主義国、及び元社会主義国の中でも、社会主義国らしい特徴が強い国・都市と、そうでもない(だいぶ資本主義化して同じ地域の他の都市とあまり見た目が変わらない)国・都市がありますが、北朝鮮はダントツで社会主義国らしい特徴が強い国であり、平壌はそんな都市です。


世界中の普通に日本から観光に行ける国は、キューバと北朝鮮を除いて、実質資本主義化してきています。

そしてその過程で、街や、経済や、市民の持ち物や、食べる物が必ず変わります。
それを見ます。

そして、その変化を楽しんだり、テレビや雑誌やネットではわからない本当のところを学べたり、考えを膨らませたりする。

これが、近いうちに変わる可能性がある国を見る楽しみです。



北朝鮮の観光スポットの口コミはトリップアドバイザーでも調べられます。
世界最大の旅行口コミサイト「トリップアドバイザー」で北朝鮮観光地の口コミを見る
PR

0 Comment

Comment Form

  • お名前name
  • タイトルtitle
  • メールアドレスmail address
  • URLurl
  • コメントcomment
  • パスワードpassword

PAGE TOP