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よくわかる北朝鮮旅行2016年5月 by 神谷奏六

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北朝鮮旅行に必要な事前準備 (2)ビザと持ち物の準備編

北朝鮮は数々の途上国、社会主義国と比べても特に情報統制と、独自の文化・思想の保護が激しい国です。

したがって、事前の準備、特に旅行の際の持ち物などは特に注意が必要です。



北朝鮮で唯一日本人の北朝鮮旅行を取り扱う朝鮮国際旅行社、及びその代理店を通じて、まずはビザの申請を行います。

私たちは代理店である大連富麗華国際旅行社の方から行程の提案をもらったあと、「この内容でOKですので、今後の手続きを教えてください。」と返信をしたところ、以下のように連絡がありました。


↓↓↓以下、大連富麗華国際旅行社からのメール↓↓↓

おはようございます。
この度は朝鮮旅行を申し込んでいただき、まことにありがとうございます。
さて、下記の件ご連絡いたします。

1、申し込みに必要な書類と注意事項に関しては別紙添付のファイルをご覧になってください。
旅券と写真の見本もご参照ください。

2、雑技の観賞は予約はしますが、お支払いは現地でお願いします。ひとり様2000円です。

3、昨日一つ見積もりに忘れたことがありますが、祖国解放勝利記念館は今年の3月から
入場料が一人さき2000円かかることになります。申し訳ないですが、ご了承ください。

4、今後の流れに関して
a, 申請書類を受け取った後、朝鮮側に転送し、査証の審査をする。
b, 申請後7日~10日前後で、査証発給可否の通知が来る。
c, 査証発給可能の通知を受けてから、日本国内の口座に旅費を振り込む。
d, 旅費振り込み後キャン゛ルの場合は30000円~100%(出発当日)までかかります。
e, 出発当日丹東の駅で査証原本と列車の切符を渡し、朝鮮へ向かう。

5、服装は通常のでいいですが、あまりラフな格好はご遠慮ください。
ジ−パンはやめてください。

↑↑↑以上、メール本文より↑↑↑



1.ビザ申請に必要な書類について

メールに別添ワードファイルでビザ申請の手続きと注意事項が記載してありました。

注意事項については後述しますが、ビザ申請のための必要書類について以下のように記載がありました。


↓↓↓以下、大連富麗華国際旅行社からのワード資料より↓↓↓

必要書類

・パスポ-ト(スキャン又はカメラで撮ったもの)
・証明写真
・現住所(英語も必要)と電話番号
・会社名(英文も必要)
・住所と役職(英語も必要)
・会社の電話番号などを出発日20日前に提出してください。

旅券と写真はデジカメで撮ってメ-ルで頂いてもいいです。

↑↑↑以上、資料より↑↑↑

こちらはメール本文に住所、電話番号、会社名、会社住所と会社の役職と会社の電話番号を書いて、パスポートと顔写真をスマホの写真で撮ってそのメールに添付でOKでした。



※※※

ちなみに、会社名については検問のような入国審査の際にも詳しく聞かれますので、自分の会社の英語表記はこれを記に確認しておいた方が無難です。

なお、今回の旅行に同行した私の妻は専業主婦なのですが、入国の際にはこれの英訳に苦戦しました。

事前に調べたところ、専業主婦の英訳は

・Full-time housewife
・Housewife
・homeworker

などの英単語があるそうなのですが、入国時の検問の際は、ある程度英語ができる方の軍人がこの単語を知らず、

「会社名を言いなさい。」
「いえ、専業主婦でして・・・」

のような押し問答がありました。

結局入国することはできましたが、解決策は、情熱を込めて説明することくらいかと思います。
(ビザの段階では普通にhomeworkerで大丈夫です。)

※※※



話をビザと準備物に戻します。


2.3.オプションツアーについて

私たちはいずれも申し込みました。

なお、この他に、北朝鮮には全国に金日成・金正日の巨大な銅像がいたるところにあるのですが、それらのあるところに訪問する際は1団体で1つ、銅像の近くに必ずある売店で花束を買い、献花しなければならないので現地の観光の際はこの費用もかかります。

国中にある銅像、足元に献花


花束は500〜1000円くらいです。(造花ですので、現地の物価を考えるとかなり高いと思います。)

花束を売りつけられる際には現地ガイドから必ず、「日本には、郷に入りては郷に従えと言う諺がありますが、北朝鮮では皆さんやっていることですので、ご協力をお願いします。」と念を押されます。



4.ビザ申請とその後の手順について

私たちの場合は上記のビザ申請に必要な情報と写真をメールで送ってから1週間ほどで査証(ビザ)発給OKの連絡が来ました。

そのあとで振込先口座の連絡が来ます(横浜の口座でした)ので、見積もりに記載の金額を振り込みました。

ビザは丹東から北朝鮮に行く電車に乗る当日に、丹東駅で受け取りです。
(この際の待ち合わせ方法などについては、何も連絡がなかったので待ち合わせの前日にメールで聞きました。)


5.服装について

この「ジーパンはおやめください」は、北朝鮮の反アメリカ思想に基づいています。

脱北者であり、人権活動家であるパク・ヨンミ氏の著書「生きるための選択 ―少女は13歳のとき、脱北することを決意して川を渡った
(辰美出版株式会社)」に、中国との国境の街である、北朝鮮・恵山(へさん)の1990年代後半のようすについて、以下のような記述があります。

↓↓↓以下、同著より↓↓↓

離れていた三年の間に恵山は様変わりしていた。
中国との合法・非合法の貿易で、恵山の街は以前よりもにぎやかで豊かになっていた。
若者の身なりも行動も大きく変わっていた。

(中略)

なかには髪を染めたり、禁止されたジーンズをはいている子までいた。
ジーンズは堕落したアメリカ文化の象徴とされ、もしはいているところを警察に見つかれば、鋏(はさみ)で切られてしまう。
そのうえに、罰として一日の労働教化刑か、一週間の奉仕作業が課されることもあった。
それでも、新しいものを試したい若者を止めることはできなかった。

↑↑↑以上、同著より↑↑↑

この「堕落したアメリカ文化の象徴」であるジーンズ、いざ北朝鮮に行ってみると中国人はガンガン履いていました。

なので、恵山の若者のようにどうしても試したい人は多分大丈夫だと思いますが、とにかく旅行代理店からは「やめてください。」となんだか強めに指示をされましたので、私たちはやめておきました。



知らないと怖い、持ち物の注意点


さて、別添資料にあった、持ち物などの注意事項について解説します。

別添資料には以下のように記載がありました。

↓↓↓以下、大連富麗華国際旅行社からのワード資料より↓↓↓

案内事項

◇新聞記者、マスコミ関係者は別途に手続きを取らないといけません。

◇カメラ、ビデオカメラなどは基本的に持ち込み可能です。
 携帯電話とコンピュ-タ-も2013年1月から持ちこみ可能になりましたが、北朝鮮専用のSIMカ-ドを入れないと使えません。携帯電話のSIMカ-ドは現地到着後購入で、一週間有効のもので約45USDです。
 通話料は日本の場合は約2.5USD/分、中国の場合は約2USD/分になります。SIMカ-ド平壌順安空港、市内の通信センタ-、普通江ホテル内で販売しております。
 国際電話専用のカ-ドなので国内は通じません。

◇パソコンを持ち込み方は最近は無線LAN利用できます。現地にて専用の無線LANを購入すればご利用になれます。
 料金は2GBで約300ユ-ロです。期限はないです。

◇パソコンも入国の際にチェックされますが、映像(動画)内容は特にお気をつけてください。

◇双眼鏡、150mm以上の一眼カメラ、GPS機能が付いたカメラ、朝鮮貨幣は持ち込み禁止です。

◇北朝鮮の内容が掲載されている出版物は持ち込み厳禁です。

◇北朝鮮国内で許可無しに撮影することは禁じられております。(例えば:軍人向け撮影など)

◇金日成、金正日のポ-ズを真似して写真撮るのはご遠慮ください。

◇38度軍事分界線での見学は現地軍人の案内に従うようお願い申しあげます。

◇北朝鮮入国、出国時は出入国カ-ド、税関申告書、健康申告書を書かなければなりません。 (機内又は列車内で貰って記入してください。)

◇今年(2015年)から大型芸術祭り-「アリラン」は中止となりました。

◇北朝鮮ではユ-ロ、米ドル、日本円、人民元は使用可能です。カ-ドの利用、又は現金の引き出しはできないです。

為替レ-ト参考: 10000KPW(ウォン)=100USD

◇個人的に必要なものは事前に用意したほうがいいです。(例えば: 薬、歯磨き、歯ブラシ、傘、食べ物、お土産 など)

◇電圧は220V、60Hz で、コンセントは日本と同じです。 (金剛山ホテルは丸い)

◇インタ-ネット、国際電話、FAXなどはホテル内、又はお部屋で(事前申請必要)利用可能です。

↑↑↑以上、資料より↑↑↑


他の世界各国への旅行と比べると、かなりの注意事項の多さですが、ネットで事前に調べていた情報よりはゆるかったので、なんだか安心しました。

何点か解説します。


「新聞記者、マスコミ関係者は別途に手続きを取らないといけません。」

→以前、日本のテレビ局がマスコミ関係者であることを隠して北朝鮮に入国し無断で撮影してテレビで流したからだとか、本人だけでなく親がマスコミ関係者でも入国できないとか、真偽不明の色々な情報があります。

 私たちはマスコミ関係者ではないのですが、知り合いに「以前、マスコミ関係者と一緒に北朝鮮に行ったことがある。」という人に会いました。

 その方たちは仕事で団体で行ったので、入国ビザはおりたそうなのですが、「他のバスはバス1台にガイド1人(当時)だったのに、マスコミ関係者の方のいるバスだけガイドが3人いて、その人を見張っていた。」とのことでした。



「カメラ、ビデオカメラなどは基本的に持ち込み可能です。携帯電話とコンピュ-タ-も2013年1月から持ちこみ可能になりましたが、北朝鮮専用のSIMカ-ドを入れないと使えません。」

→私たちはデジカメ(もちろん動画撮影機能付き)、スマホを持っていきましたが、普通に持ち込めました。

 ただし、

 「パソコンも入国の際にチェックされますが、映像(動画)内容は特にお気をつけてください。」
 「北朝鮮の内容が掲載されている出版物は持ち込み厳禁です。」

 とあります。

 『では、スマホの中にある写真や動画はどうなのか?』
 『ではでは、スマホにkindleを落として、そこに北朝鮮の内容が記載された電子書籍を入れていたら?』

 と気になったので、こちらは実験してみました。

 後日、詳細をレポートしますが、スマホやデジカメの写真や動画、及び紙の書籍はかなり念入りに確認されますが、電子書籍は大丈夫でした。

 なお、SIMカードはいらないので、またWi-fiはあまりに高いので買いませんでした。Wi-fiに300ユーロって・・・。



「朝鮮貨幣は持ち込み禁止です。」
 「北朝鮮ではユ-ロ、米ドル、日本円、人民元は使用可能です。カ-ドの利用、又は現金の引き出しはできないです。」


→朝鮮貨幣というのは、南朝鮮(韓国の北朝鮮側からの呼び名)貨幣が持ち込み禁止とのことでした。(おそらく、北朝鮮と南朝鮮では同じ貨幣を使っていると学校などで教えているのではないでしょうか。)

 入国の際には持ち込みの貨幣を記載して提出するのですが、特に日本円と米ドルは細かく記載が必要なようでした。

 現地では確かにユーロ、米ドル、日本円、人民元が使えたのですが、日本円での支払いはかなり不便です。

 理由は、現地のガイドによると

 「以前は日本円の紙幣と100円玉・500円玉が使えたのだが、経済制裁以降、100円玉・500円玉がないため使えず、1,000円札もあまり流通していないため、日本の5,000円札や、10,000円札で支払っても、おつりがもらえないから。」

 とのことでした。(たぶん米ドルも似たような状況だと思います。)

 ユーロと人民元は普通に使えるので、このいずれかに替えておくとよいと思いました。

 もし手持ちのユーロ・人民元が切れた場合、現地のガイドに依頼すれば両替店に連れて行ってくれます。

「為替レ-ト参考: 10000KPW(ウォン)=100USD」

とありますが、KPW(北朝鮮ウォン)に替える機会はありません。
(お土産に持ってかえろうかと思いましたが、持ち出しも禁止されていて検問の際に見つかると言われたのでやめました。)



「個人的に必要なものは事前に用意したほうがいいです。(例えば: 薬、歯磨き、歯ブラシ、傘、食べ物、お土産 など)」

→私たちが泊まった平壌の高麗ホテル(私が知る限り、平壌でここ以外に泊まっている日本人はいません)と南浦の温泉宿では、歯磨き粉、歯ブラシ、シャンプー、コンディショナー、ボディーソープ、バスタオル、ハンドタオル、スリッパなどは完備されていました。

平壌高麗ホテルのバスルーム


また、傘はホテルで借りれました。

薬は持ち込みOKでした。
食べ物は困らなかったので持っていきませんでした。

ガイドにお土産を持っていく人もいるそうですが、私たちはそこまで気が回りませんでした。



「電圧は220V、60Hz で、コンセントは日本と同じです。 (金剛山ホテルは丸い)」

→平壌では高麗ホテル以外に外国人が泊まるホテルには羊角島(ようかくとう)ホテルというホテルがあるそうなのですが、ここのコンセントも日本と同じだそうですので、金剛山のほうに観光に行くのでなければ、変圧器などは不要です。


とにかく、スマホがつながらないので、暇に耐えかねるという方は、本を持っていく(電子書籍をダウンロードしていく)ことをお勧めします。



写真撮影の注意点については、まだまだ他にもありますので、後日、こちらで北朝鮮入国後についてレポートする際に解説します。

注意事項を踏まえて持ち物を準備したら、あとは本などで下調べをしながら出発日を待ち、北朝鮮の入り口となる中国国内の都市まで移動する手はずを整えて、いざ出国です。

北朝鮮の、特に庶民の生活の実態を下調べするのに一番オススメなのが、脱北者であるパク・ヨンミ氏、本人が書いたこちらの本です。


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