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よくわかる北朝鮮旅行2016年5月 by 神谷奏六

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「北朝鮮のことを書いた本は持ち込み禁止」を北朝鮮入国時に実験してみた

北朝鮮旅行を申し込んだ際に、北朝鮮旅行を取り扱う旅行代理店から「北朝鮮のことを書いた書籍は北朝鮮には持ち込めません。」と注意を受けました。
これがどこまで厳格に実施されるのか、北朝鮮入国時に複数の本を持って行って実験してみました。


「北朝鮮のことを書いた本」と言っても、がっつり北朝鮮のことをまとめあげて書いた本から、世界情勢の本などで北朝鮮についても少し言及がある程度の本まで様々です。


今回は複数の本を持って行くことで、どこまでのゾーンがNGかを実験してみました。


今回持って行った「北朝鮮のことを書いた本」は以下の書籍です。
紙の書籍3冊、電子書籍2冊の計5冊です。




1.「独裁国家に行ってきた」(MASAKI 著)


「北朝鮮のことを書いてある度」★★
「それが批判的に書いてある度」★

媒体:紙
<事前の没収確率予想:60%>

世界中を旅している著者の本です。
北朝鮮を含めた14の独裁国家に旅行に行った体験記を書いています。

北朝鮮はこの本の中の14分の1だったので、おおめに見てもらえる可能性もあるな、と思いましたが、結果はNGでした。

検問をしていた軍人がこの本を見つけて、念入りに中身を見始め、日本語がわかる軍人のところへ持って行き、しばらくして戻って来て「没収」の旨、伝えられました。

持ち込み可否:不可



書評レポートはコチラ




2.「世界を動かす巨人たち <政治家編> (集英社新書)」(池上彰 著


「北朝鮮のことを書いてある度」★
「それが批判的に書いてある度」★

媒体:紙
<事前の没収確率予想:30%>

ジャーナリスト池上彰氏の著書で、今の世界情勢に特に大きな影響を与えているプーチン、メルケル、ヒラリー・クリントン、習近平などの人物像をまとめています。

ロシアの話、中国の話、アメリカの話などが出て来た際に、極東問題に少しだけ触れます。

結果、全然OKでした。
北朝鮮の名前が出るくらいなら大丈夫なのでしょう。

持ち込み可否:可







3.「生きるための選択 ―少女は13歳のとき、脱北することを決意して川を渡った」(パク・ヨンミ著)


「北朝鮮のことを書いてある度」★★★★★
「それが批判的に書いてある度」★★★★★

媒体:電子書籍
<事前の没収確率予想:90%>

脱北者である著者が、北朝鮮の農村の暮らしがいかにひどいか、脱北がいかに大変で、その後韓国との差がどれだけ大きかったかを書いた著書です。

著者の肩書きの時点で大NGである上に、内容もアウトです。
読んだ側からしたら、北朝鮮のことをすごく知れたので、北朝鮮旅行に行かれる方には一番オススメの本ですが、「北朝鮮のことを書いた本は持ち込み禁止」の趣旨に一番合致している本です。

結果ですが、なんと電子書籍でスマホに落としていたところ、見つからずに済んだので、持ち込みOKでした。
電子書籍が世界でもっと普及したら、ここまで見られるようになるのかもしれませんが、見つからなくてよかったです。

持ち込み可否:可



書評レポートはコチラ




4.「東アジア動乱 地政学が明かす日本の役割 (oneテーマ21)」(武貞秀士 著)

「北朝鮮のことを書いてある度」★★★
「それが批判的に書いてある度」★★

媒体:電子書籍
<事前の没収確率予想:50%>

地政学の視点で、中国、ロシア、北朝鮮、韓国、アメリカなどが今後どのような外交策を打ち出してくると予想されるか、という点が書いてあります。

朝鮮半島や日本海周辺諸国の話が中心なので、北朝鮮の話題もけっこう出て来るのですが、こちらも電子書籍だったおかげでみつからずにすみました。

持ち込み可否:可






番外編.「朝鮮崩壊 米中のシナリオと日本」(長谷川慶太郎 著)


「北朝鮮のことを書いてある度」★★★★
「それが批判的に書いてある度」★★★★

媒体:紙
<事前の没収確率予想:90%>

国際ジャーナリストである長谷川慶太郎氏の書籍で、主に中国と北朝鮮の経済状況などから、関係諸国(アメリカ、韓国、日本、ロシアなど)との政治、経済、外交などについてまとめられた本です。

タイトルからして、ヤバいです。

この本だけは、なんと北朝鮮入国時に、うちの妻から止められ、北朝鮮国境へ持って行くことすら許されず、丹東のホテルで捨てる羽目になりました。

まあ、ほぼ間違いなく没収だったので、いいか、ととらえることにします。

持ち込み可否:不明



書評レポートはコチラ



現地に行くと、夜や早朝などは街に繰り出したりできないので、ホテルでけっこうヒマがあります。

北朝鮮とは関係ない本を持って行くのがよいのですが、せっかくなので北朝鮮のことを勉強したいという気持ちもあると思います。

それであれば、現地で北朝鮮政府発行の偏りまくった歴史書や金正恩の考える政策論を読むか、削除覚悟で電子書籍で持って行くのが確実そうです。

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